優しさ12mg

筆達者の口下手がお送りする若干のキモさを孕んだ日常の記録

作り込まれた人生

どうも、偶然に人生を正される結果となった私です。


私は自分という人間と、自分の人生を諦めようとしていた。
大事にしていた原付を失って、
入ってくるはずだったお金を失って、
久しぶりにやりがいになりそうだった仕事を失って、
恋人にボロクソ言われて自信を失った。

もう正直次の年金でどこか知らない地に飛んで
性産業で食い繋ごうとすら思ったりした。
実際安いアパートを探してメールで問い合わせしたり、
引越しに必要な手続きを整理したりし始めていた。

Xさんにはもう会う気もなかった。
昨日家に来てウォーキングをする約束だったけど、キャンセルのメールを入れて、
生活の基盤が立った後通えそうなA型作業所を探してみたり。



でもそこで不思議な何かが働いた。

Xさんが当初の予定通りに家に来たのだ。


聞くと、マナーモードにしていてメールに気付かなかったらしい。
結局私達はウォーキングをした。
でもやっぱり空気が重かった。
私はもう何も話す言葉を持ち合わせていなかったし、
Xさんが何を考えているのかわからなかったし知るのも怖かった。
徐々に、トラウマが脳の隅から漏れ出てきて私の脳をじわりじわりと満たしていった。
辛かった。途中で座り込んで泣きじゃくりたかった。

私はまだXさんが好きなんだと思う。
だから、家に近付いたとき、トラウマのことを話そうと思った。
Xさんは時間には余裕があると言っていたので、家に上がってもらった。
そこで私はぽつりぽつりと過去のトラウマについて話した。


これに書いたことを大体話した。
そして、私は好きな人に求められたことがなくて焦っていたこと、
必要とされることと身体を差し出すことがどこかで混ざっていたこと、
女として見ることができないと言われたとき不必要と言われた気がしたこと、
今までの汚れた歴史を好きな人に抱かれることで『上書き』されたかったこと、
そんなわがままにも程があることを正直に伝えた。

Xさんは黙って聞いていた。

「正直、この間の通話の時は言いすぎたと思って反省していました」
「あけみさんを否定しようと思って言った訳じゃなかったんです。ごめんなさい」
「今日話す場所を設けてくれて良かった、このままだとわだかまりは無くならなかった」

そんでこう言われた。

「あけみさんはやっぱり頑張り屋なんですね」

引きませんでした? とやっぱり気になったので聞いてみた。

「引くというより、可哀想で……」

私は、ここにいてもいいんですかね?
ここって、この地というか、この家というか、
Xさんの横というか……。恐る恐る聞いた。

「俺はいて欲しいと思っています」

なんかその言葉だけで泣いちゃったよね。
ほっとしたというか、多分Xさんの中では私はまだ女の子じゃないんだけど。
はー私ちょろいわ。





というわけで、あけみさんの脳味噌はゆっくりゆっくり平常運転に戻ってる。
これから親に対する借金地獄が始まる。
仕事にはいつ出られるかまだわからない。
原付はもう帰ってこない。
でも結局自信なんだわ。
そこが無くなると人は如何様にも壊れてしまう。
私は恵まれている。
女として見られてなくても、私を「必要」って言ってくれる人がいる。
Xさんだけじゃない。ツイッターでも友達が心配してくれた。
恵まれてるほうだと思うよ……。
とりあえずそこを出発点にして頑張るわ。



数日に及ぶ茶番でした。



とりあえず、生きられる内は生きます。





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